『白木蓮抄』読書会
SF研の同期3人で、『白木蓮抄』( isbn:9784253174671 )の突発読書会をしました。秋田文庫版がKindle化されていたのです。便利ですね。
収録作品は次の通りです*1:
- 「白木蓮抄」
- 「不死の花」
- 「百の木々の花々」
- 「緑陰行路」
- 「それは天使の樹」
- 「幻の花恋」
読書会には向かない漫画だったかもしれません。前日に「何をしゃべろうか」と悩んだ挙句に出たとこ勝負で臨んで、結局うまくしゃべれませんでした。ほかの2人もそんな感じだったようです。
「幻の花恋」の鬼姫と夜叉が一人二役だろうか、というのが一番盛り上がった点でした。私にはその視点がまったく無かったもので、つい「そんなことは無いでしょう」と否定から入ってしまったのですが、今考えると、「普通に別々のキャラクターだった→一人二役にできることに気付いて整理した→終盤にあの子を紹介する役が必要になって別々のキャラクターに戻した」くらいのことはあったとしてもおかしくない気がします。
ほかにもいろいろしゃべっていたのですが、省略します。
将棋の終盤例(その1)
先月の名人戦第4局の話を書こうと思いました。あの将棋の終盤の話は、「将棋の終盤にはこういうことを考えているのですよ」と紹介する例にはちょうど良さそうなので、そんなことを書きたいのです。
ですが、もしもいっぺんに書いたら、ちょっとした分量になるか、あちこち端折って読者をひどく限定するかのどちらかになってしまいそうです。分割するのが良いでしょう。
題材は、実際の第4局では現れなかった局面です*1。A図としましょう。
……もしもこの局面になっていたら、後手の森内名人は先手玉を詰ませて勝つことができたのですが、実際には、先手の羽生三冠がこの局面にならないような手を選んで勝ちました。
その手順の話を、なるべく多くの人に読んでもらえるように何回かに分けてみようというわけです。今回から3回くらいは、A図がどのように詰むのかを書きます。
東工大SF研に入った人にすぐオススメしたいけど我慢しているニンジャスレイヤー10エピソード
なお、東工大SF研はあまり関係ありません。
『ニンジャスレイヤー』を勧める時、私はついうっかり、ニンジャスレイヤーがニンジャを殺すとか、「マルノウチ・スゴイタカイビル」のような言葉が出てくるとかいう部分を強調してしまいます。そうでない部分を紹介しようと思って選んだのが、この10エピソードです。
キックアウト・ザ・ニンジャ・マザーファッカー
第1部のエピソードの中で、私が最も好きなエピソードです。ボーイ・ミーツ・ガール。受験勉強に追われる男の子が、女の子に出会い、パンクに出会い、ニンジャに出会ってしまいます。
『ニンジャスレイヤー』の世界では基本的に、モータル(ニンジャでない人たち)はニンジャには敵わないもの、それどころかニンジャを見るだけでショック症状を起こしてしまうものなのですが、彼は小さな抵抗を見せます。
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ラスト・ガール・スタンディング
ほぼすべてのニンジャは、ただのモータルだったのが死に目に会い、瀕死のところでニンジャソウル(過去のニンジャの魂)を受け入れることでニンジャとして第2の生を得た者です。
第2の生は決して良いものではなく、たいていは、モータルの頃には考えられないようなその力を持て余して悪目立ちしてしまい、より強力なニンジャに目をつけられてニンジャ組織の末端構成員となる、残念なものです。
このエピソードで描かれるのは、ニンジャになりたての若い2人の境遇です。
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フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ
マッポーな『ニンジャスレイヤー』の世界においては、そこかしこに悲劇の入り口があります。薬物中毒もまたありふれた悲劇です。
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デッドムーン・オン・ザ・レッドスカイ
フリーランスで危険な仕事をして生きるモータルもいます。そのような仕事は、取引先のボスの気まぐれでとんでもない罠を仕掛けられることすらあります。
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バイオテック・イズ・チュパカブラ
『ニンジャスレイヤー』内には、UMAの噂を聞き付けたニンジャスレイヤー&ナンシーの主人公コンビが、噂の正体がニンジャではないかと疑って調査に赴く、UMAシリーズと呼ぶべきものがいくつかあります。馬鹿馬鹿しい番外編なのですが、この馬鹿馬鹿しさもまた、『ニンジャスレイヤー』の持ち味です。
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カタナ・ソード・アンド・オイラン・ソーサリー
今年になって公開された、ファンサービス的なごく短いエピソード。アンドロイドのアイドルデュオ「ネコネコカワイイ」のライブ映像を含んでいます。「バイオテック・イズ・チュパカブラ」の中のあの曲が、まさかこんなのだったなんて!
リキシャー・ディセント・アルゴリズム
ここから第2部、キョートです。
このエピソードの主人公は、強烈な格差社会キョートで真面目に働いて上の階層に這い上がろうとする車夫です。ただの車夫だったはずが、フロッピーディスクを手に入れてしまったためにニンジャに襲撃されます。
ニンジャスレイヤーの第2部の相棒ガンドーの初登場エピソードでもあります。
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シー・ノー・イーヴル・ニンジャ
第2部の敵組織を象徴するような、尊大で強いニンジャが登場するエピソードです。ニンジャでありながらモータルの苦しみに寄り添うニンジャスレイヤーとは、好対照をなす敵です。
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リブート、レイヴン
ガンドーのいわゆる過去回です。過去回によくあるように、このエピソードもここまでのいくつかのエピソードを読んでからの方が楽しめるのですが、しかし、このエピソードを読まないのはもったいないと思い、ここに入れました。
困難に立ち向かうガンドーの姿がとても格好良い、素晴らしいエピソードです
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ソイ・ディヴィジョン
第3部です。私の最も好きなキャラクターである、フォレスト・サワタリの登場するエピソードの中から選びました。
彼は狂ったニンジャとして描写されることが多いのですが、多くのニンジャを率いるリーダーとして、ある意味ではニンジャスレイヤーよりも理性的に振る舞うことがあります。対比しつつ2人ともを魅力的に描いたエピソードです。
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ゲームマーケットカタログ
新キャラには申し訳ないんですが、表紙を見るたびに「いいからシュピレッタちゃんを寄越せよ」と思います。